D-Studio|株式会社夢テクノロジーは、未来を育むITエンジニアの育成と教育に取り組んでいます。

D-Studioマガジン

D-Studioマガジンは、ゲーム/VR/AR/CG業界での活躍を目指すキャリア支援応援メディアです。

【コンテンツ東京2017見聞録】VR・ARの新たな波 =見逃せない中国の動き、国家戦略と民間の活力が結合

李劼CEO。コンテンツ東京2017の会場で撮影

​VRやARの業界トレンドを知るためには、日本国内だけに目を向けていたのではだめだ。全世界を視野に入れねばならない。と言えば、どうしても欧米の動きが気になるが、それでは足りない。アジアの動きも知る必要がある。特に中国だ。いかなる産業にとっても大きな市場であると同時に、時に強力なライバルが出現する国だからだ。先日、北京市内に本社を置いてARコンテンツの制作などを手掛ける商訊科技(英語社名はDataMesh)の李劼(リー・ヂエ)CEOに話を聞く機会があったので、ご紹介しよう。

李CEOは36歳。商訊科技の開発技術者は40人だ。米国のワシントン州にもサテライトを設けている。同社は中国で初めてホロレンズを利用するVR/ARコンテンツを制作したという。

中国政府はIT産業を重視してきた。新興の産業分野であるので、伝統的産業と比べれば自国と欧米先進国でスタートラインにさほど大きな差があるわけではない。しかも投入せねばならない資本は、重工業などに比べればかなり小さい。ということで、自国にとってハンデは小さいとの判断があった。

IT企業は「急成長をしたい」、すなわち「早く大きく儲けるチャンスがほしい。リスクは承知」という中国人の性向にもよく合致した。ということで中国では、IT分野が急速に発展しているわけだ。

商訊科技は6月30日まで開催されたコンテンツ東京2017にも出展した。ただし、具体的な商談を求める気持ちは、それほど強くなかったようだ。李CEOは「日本の状況も見ておかねば」などと説明した。

李CEOは2016年6月に北京市内で行われた中国インターネット大会ユニバーサル・ビッグデータフォーラムで、中国におけるビッグデータの今後とAR技術の果たす役割について講演している。李CEOが着目したのは、中国が李克強首相のもとで、ドイツのインダストリー4.0を参考にした製造業の先端技術化を目指していることだった。

インダストリー4.0は製造業におけるビッグデータの活用を重視する。李CEOは中国の現状について、従来型の企業経営陣はビッグデータの概念に慣れておらず、そのままでは活用することが困難と主張。まずは、ビッグデータを使いこなすためのコンサルタント業を発達させるべきとの考えを示した。

さらにその上で、ビッグデータを現場が活用するためには、AR技術を使いてデータを直感的に把握できる仕組みを構築することが必要と主張。ビッグデータの「見える化」、「触れられる化」が、業務や作業において威力を発揮するとの考えを示した。

李CEOの行動や言動を見ると、自国の国策を考慮しつつ海外進出を進めていることが分かる。多角的な発想を同時進行させていくのも、中国人業界人の特徴と言えるかもしれない。

会社情報

商訊科枝(英語名:DataMesh)
2014年に北京で設立。同年中に米ワシントン州シアトルにブランチを設ける。現在までに上海、広州(広東省)、英ロンドンにも事務所を開設している。 VR・MR・ARのコンテンツ作成を手掛け、一方でビッグデータやクラウド関連のソリューションも行っている。中国では、国策が特定業界や特定業界に属する個別企業の発展に大きく関係する場合が多い。 同社は中国における最近の国策の恩恵を強く受けつつ成長してきたベンチャー企業と評価することができる。

【コンテンツ東京2017見聞録】最先端を走る撮影技術の老舗メーカー、ナックが渾身の力作を出展
【コンテンツ東京2017見聞録】コーエーテクモウェーブがゲームの未来を予感させるVR体感筐体をリリー...

Related Posts




お問い合わせ先:03-6431-9760
受付時間:月曜日-金曜日 9:00-18:00

Copyright © 2018 YUME TECHNOLOGY CO.,LTD. All rights reserved.